バンド経験談 音楽

バンドマンの将来を考える!活動中に音楽以外のスキルを習得するには

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この記事は、バンド活動をしながら無理なく音楽以外のスキルを身につけてしまう方法を、実例を交えながら紹介するものです。

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バンドマンにとって作曲や演奏などの音楽スキルが最重要であることはもちろんですが、もしも、

  • 将来を不安に思うようになった
  • いつかは就職しなければと頭の片隅で思っている
  • 活動が思うようにいかず挫折しそう

こうした悩みがあれば、一度「バンドを運営する」という視点に立ってみることで自然と多様なアプローチに目を向けることができ、結果的により集中して音楽に打ち込むことができるようになるのでオススメです。

私自身は学生時代から10年以上バンドの一員として音楽活動をし、一時的には音楽だけで生活していた期間も3年ほどありました。今では音楽はほぼ「聴く専門」になってしまいましたが、結局就職せず現在も個人事業主として生計を立てられています。

私もまた、これから紹介するような考え方が当時あれば、もっと楽しんでバンド活動ができたように思います。記事を参考にしてくだされば幸いです。

以前に「不安の正体」を分析することで他人からのプレッシャーに強くなる方法を紹介しました。

将来も役に立つスキルが身につく

今回はバンドマンが身につけることのできるスキルについて書いてみたいと思います。作詞作曲や演奏スキルが備わることは当然ですが、実はバンドってやっているうちに色々なことを学ぶことができるんです。たとえば、

  1. 会計スキル
  2. 業者発注スキル
  3. プログラミングスキル

進んで行動すれば専門的なスキルだって習得できてしまうかも知れません。

もしも就職しないでバンドをやっているから「世の中を知らない」なんて負い目を感じているのであれば、それはまったく必要のない悩みです。友人同士で組んだバンドであろうと、バンドコミュニティは一つの社会の縮図なのです。

あなたが非コンポーザーであるならば

もしもあなたがバンド内で作詞作曲を担当していないなら、もしかしたら将来に対する不安は一層大きいものかも知れません。私も当時そんな立場でした。

しかしその代わりに、バンドの会計、ホームページ更新、物販制作の業務を担当したことが現在の個人事業に実際に役に立っているので順に紹介していきます。

スキルがあると漠然とした不安が減るので、メインのバンド活動にもいい影響があるのではないでしょうか。

バンドの会計係で金融リテラシーを得る

これに関しては、別記事で具体的に説明しますが、私はバンドの出納をもろもろ担当していましたので、今でも経費や税金に関する知識は一般的な水準より高いと自負しています。

もちろん、単に金庫を管理するだけではなく、販売するグッズの損益分岐点を割り出して「Tシャツを50枚作ったら何枚目から利益が生まれるのか」を知った上で販売する、ギャラの振込先となるバンド口座を率先して作り、請求書の書き方や源泉徴収税の仕組みなどを理解することで、いわゆる金融リテラシーを培うことができました。

これは大げさでなく一生モノのスキルで、どんな業界に行ってもあって得することしかないので、すすんで会計係を引き受けてください(既に他のメンバーがやっていたとしても協力を申し出るべき)。

グッズを作ってDTP知識を習得する

これは主に物販製作におけるスキルですが、基本的には何でもDIYで作る方が原価を抑えることができるのは明らかです。音源に関しては時代が変わり、CD-Rに焼いてデモ盤を作るという方法は少なくなってきていると思いますが、クオリティを求めると自主盤でもマスタリングを施しプレス工場に発注してCDを作るようになります。

他にもTシャツのデザイン入稿や、印刷方法を覚えることで、DTP関連の知識を得ることができます。DTPとは主にadobeのイラストレーターなどで作成したデータを元に印刷物を作ることですが、印刷方法による仕上がりの違い、製作数に応じた最適な発注先や作成方法を判断できるようになります。

私の場合、当初は美大に通う友人にイラストを描いてもらったりしていたものを、徐々に自らイラストレーターの使い方を覚え、バンド活動中にデザインから入稿までひと通り習得することができ、今でもデザインや発注業務を仕事として請け負っています。

また知人のバンドマンで、Tシャツ製作にのめり込み、ついには自宅にシルクスクリーンプリント用のの大型マシンを導入、音楽活動と平行してTシャツプリント屋をこなしていた男がおりました。

ホームページ更新でプログラマーの卵になる

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これはプログラミングというと少し語弊があるかも知れません。具体的には、HTML、CSS、JS、PHPなどWEB系言語の習得、具体的にはホームページ作成および編集管理スキルです。

これも時代が変わっているので一概に言えませんが、当時バンドの公式サイトの更新や編集作業はかなりの頻度で行う必要がありました。

音源を発売すれば更新、出演するライブが決まれば更新、イベントの出演バンドに追加があれば更新など、とても他人に頼める頻度ではなかったので、自分で覚えるしかなく、まったくチンプンカンプンな状態からめっちゃ時間を取られながら覚えました(いまはスマホからSNSで流すだけの場合も多いでしょうけど)。

もちろんいきなりイチからHPを作るのは骨が折れるので、はじめの大枠は依頼して作ってもらって更新や編集作業から覚えていくのもアリだと思います。

このスキルは興味の有る無しが露骨にモチベーションに繋がるので、誰しもというわけにはいかないかも知れませんが、メカ系にのめり込む気質の人はプログラミングの入り口としてやっておいて損はないと思います。

雑務こそバンド成功へのカギである

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多くのバンドマンが、いま現在活動しているバンドで食べていくことを最善と考えています。
そしてもちろん、それは何も間違っていないと思います。

でも音楽以外の雑務に関わること、視野を広げて現場を眺めておくことは決して無駄ではありません。

今回は直接音楽とは関係のない雑務系にフォーカスしましたが、もちろん音楽関連のスキルも活動しながら吸収することが可能です。

  • スタジオミュージシャン・職業作家
  • ローディ・テック
  • レーベル・事務所スタッフ
  • ライブハウス運営

ざっと挙げても上記のようなオプションが思いつきます。必ずしもバンドマンを引退してからの職業ではなく、平行していく道もあるのでこれも別の記事で紹介したいと思います。

またこの記事では、自分のスキルアップという側面にスポットを当てましたが、ミュージシャンて売れれば売れるほど関わる人が増えていきますよね。

あなたのバンドに人気や売り上げが伴ってきたとき、顔も知らない人が自分たちのために瑣末な業務を行ってくれている、そんなとき自分が雑務を経験していればその有り難さを実感できるし、そうした構造の上で演奏しているという自覚がさらに良いプレーを生むことだってあります。

すべては良い音楽を作るためで雑用のようで雑用なんかじゃない、そんなふうに考えて率先して雑務を引き受けてみることをオススメします。

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